換気扇の風量はどれくらいが目安?選ぶときに参考にしたいポイントも

換気扇の風量はどれくらい?

換気扇は風量や設置場所、省エネ機能の有無、掃除のしやすさなど、さまざまな要素に注目して選ぶ人が多いのではないでしょうか。そのなかでも風量は、換気扇を選ぶうえでとても大切になるポイントです。

しかし、いざ風量を目安に選ぶといっても、「実際どこをみて判断すればいいの?」「換気するために必要な風量ってどのくらいなの?」という人も多いでしょう。

そこでこの記事では、換気扇の風量の求め方や、換気扇を選ぶときのコツを詳しくご紹介します!

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目次

換気する目的の違いで必要な風量が異なる

前提として、換気扇を設置するということは、設置する場所の空気を交換・循環させたいということですよね。風量から換気扇を選ぶときには、この「設置する場所」がとても重要になります。場所によって換気の目的が異なるために、必要な風量も変わってくるのです。

【常時換気】家全体を換気したいとき

部屋全体を24時間換気する「常時換気」は、オフィスやお店、住宅ではリビングなどでおこなわれていることが多いです。

きれいに見えるお部屋であっても、生活しているうちに発生するホコリやゴミ、水蒸気などによって空気は汚れています。また、お風呂やキッチンなどからほかの部屋へ移る湿気や、季節によって起きる外気との温度差によって、部屋にカビが発生することもあります。

24時間、連続的におこなわれる常時喚起によって、空気の汚れすぎやカビの発生を防ぎ、清潔な環境を保つことができるのです。常時換気はそよ風のように、ゆるやかに稼働しているのが特徴です。

【局所換気】一部の場所を重点的に換気したいとき

トイレやキッチン、浴室、喫煙所など、においや水蒸気の発生しやすい場所は、常時換気のようなゆるやかな換気では追い付きませんよね。すばやく換気する必要がある場所では「局所換気」がおこなわれます。

局所換気は常に稼働しているわけではなく、必要に応じて換気します。水回りやにおいの付きやすい場所に適しており、たまった悪臭、湿気を瞬時に入れ替える役割をしてくれるのです。

このように、場所や目的によって必要な風量が変わるため、どこに、どういう目的で設置する換気扇なのかを確認しておきましょう。

「常時換気」「局所換気」に必要な風量の求め方

換気扇の風量はどれくらいが目安?選ぶときに参考にしたいポイントも

換気扇を設置するお部屋を換気するために、具体的にどれくらいの風量が必要なのかを知っておくと、換気扇を選ぶときの目安にしやすいです。この章では、「常時換気」「局所換気」のために必要な風量の求め方についてご説明します。

常時換気

部屋中の空気を24時間換気する「常時換気」に必要な風量は、以下のように計算して求めます。

【必要換気量(立方メートル/時)=20(立方メートル/時・人)×居室床面積(平方メートル)÷1人当たりの占有面積(平方メートル)】

ここにある「20」は、成人男性が1時間座っている状態での二酸化炭素排出量を表しています。

計算例

部屋の広さ : 14.5平方メートル
部屋にいる人の数 : 4人

つまり、14.5平方メートル(約8畳)のお部屋に、4人が1時間いる場合の必要換気量ですね。

[20(立方メートル/時)×14.5(平方メートル)]÷14.5/4(平方メートル/人)=80(立方メートル/時)

このように、必要換気量は80(立方メートル/時)となります。

局所換気

局所換気は、常時換気のようにいつも換気しているわけではなく、必要なときにだけ稼働しますよね。そのため、常時換気とは違う計算方法があります。

【必要換気量(立方メートル/時)=毎時必要換気回数(回/時)×部屋の容積(立方メートル)】

計算例

場所 : 浴室
必要換気回数 : 5回
部屋の広さ : 12平方メートル
天井までの高さ : 2.8メートル

12平方メートル(約7畳)の浴室を、1時間に5回換気するときの換気量を算出すると、

5(回)×12(平方メートル)×2.8(メートル)=168(立方メートル/時)

このように、必要換気量は168(立方メートル/時)となります。

なお、ここでは例として、建築基準法施行令20条の2第2号に使用されている「1人当たりの占有面積から求める方法」をご紹介しています。

換気扇の風量を選ぶときは「羽根」に注目すべし

2章では換気扇の風量の求め方をご紹介しました。求める風量に最適な換気扇を探すときは、羽根の種類に着目するとスムーズに選べます。この章では、羽の種類と風量についてご説明いたしましょう。

換気扇の羽根といっても、色々な種類があります。ここでは、よく使われている「プロペラファン」と「シロッコファン」についてご紹介します。

・プロペラファン
プロペラファンはシンプルな構造が特徴的で、一般用換気扇や扇風機に使われているタイプの羽根です。扇風機の羽根の形を想像するとわかりやすいでしょう。取り付けも簡単で、設置に時間もかかりません。

安価で購入することができて換気量も多いですが、「換気してますよ!」と言わんばかりの音が玉にキズです。また、プロペラファンは壁に設置されており、外から吹き込む風によって回ってしまうので換気がしづらいというデメリットもあります。

・シロッコファン
シロッコファンは場所を選ばず設置が可能で、さらに換気時も静かなところが特徴です。

「ダクト排気式」と呼ばれるシロッコファンは、キッチンなどに設置されることが多く、調理中の煙や油、湯気などを「ダクト」という管を使って排出します。換気される場所が決まっているプロペラファンとは違い、天井などどこからでも換気することが可能なのです。

騒音などが気になる集合住宅などでは主流となっていますが、プロペラファンに比べると価格が少し高い傾向にあります。また、羽根の数が多いので掃除するのが大変な点や、プロペラファンより吸い込む力が弱い点がデメリットです。

換気扇を選ぶときはここもチェック!

換気扇の風量はどれくらいが目安?選ぶときに参考にしたいポイントも

これまで、換気扇の風量の求め方などをご紹介してきましたが、換気扇は風量のほかにもチェックしておきたいポイントがあります。ここでは、換気扇を選ぶ際、風量とあわせてチェックしておくといいポイントについてご紹介しましょう!

取り付け位置はどこか

換気扇には、パイプファンや一般用換気扇などといった壁につけるタイプのものと、キッチンやトイレなどに設置する、天井に埋め込まれているタイプのものがあります。

換気扇を取り付ける場所は、お部屋の間取りなどと相談して決めなくてはなりません。壁につけるタイプは安く購入できるものが多いですが、外に面しているお部屋でないと設置することができないので注意が必要です。

湿度をコントロールしたいのか、ニオイを換気したいのかなど、設置する場所によって目的は違いますよね。用途にあった風量のものを、適切な場所に設置することで換気扇は効果を発揮します。基本的に空気は、気圧の高いところから低いところに流れる性質があるので、換気扇はできるだけ天井に近い、高いところに設置されることが多いです。

掃除はしやすいか

換気扇は空気などの汚れを掃除するものなので、その性質上汚れがたまりやすいです。換気扇の汚れをそのままにしていると、本来の換気能力より劣ってしまいます。そのため、定期的に掃除をすることが、換気扇を最大限に活用するためのコツといえるのです。

掃除がしやすい換気扇には、羽根が外しやすい、フィルター交換のみで掃除ができるなどの特徴があります。実際に手に取って、自分が取り扱いやすいと感じるものを選んでみるといいですね。

快適に使用できるか

「換気量は多いけど、音が気になる」「音は静かだけど、実際換気されている感じがしない」……このような換気扇では、なんだか気になってしまいますよね。換気扇を選ぶうえでなにより大切なのは、普段の生活のなかで快適に使用できるかという点なのです。

たとえば、電気代が気になるなら省エネ機能がついているものを選ぶと、環境にもお財布にも優しく一石二鳥ですよね。お部屋をより快適な環境にするために、花粉や菌などを取り除くフィルターのついているものを選ぶのもおすすめです。購入時のお値段は少々高いかもしれませんが、日常的に使用するものなので、長い目で見ればお得といえるでしょう。

換気扇の交換・取り付けは業者に依頼!

取り付けたい換気扇が決まったところで、さっそく自分で交換しようと考えている人も多いのではないでしょうか。換気扇の交換は自分ですることもできますが、電気工事なので少々リスクが伴います。

この章では、換気扇の交換を業者に依頼するメリット、業者選びのコツについてご紹介しましょう!

業者に依頼するメリットとは?

換気扇は室内の空気を管理するための大切なものなので、しっかり選びたいですよね。「この場所はこれくらいの風量で大丈夫かな?」「もっといい換気扇があるなら知りたいな……」といった不安があれば、換気扇を扱う業者に相談に乗ってもらいましょう。

自分で換気扇を交換するときには、感電や巻き込み事故、高い場所での作業のため落下などの危険性があります。作業について少しでも心配な点がある場合は、安全を優先して業者に依頼しましょう。

業者選びのコツ

いい業者を見極めるコツとして、相見積りをとる方法があります。相見積りとは、同じ条件で複数の業者にまとめて見積りを依頼する方法です。相見積りをとることによって、費用を一度に比較してお得なところがすぐにわかるので、効率よく業者を選ぶことができます。

業者のホームページで実績をみるのもいいでしょう。ホームページの実績は業者の顔のようなものなので、安心して作業を任せられる業者を選ぶ目安にしやすいです。

電話などで依頼した際には、スタッフの対応が丁寧かどうかにも注目し、業者の信頼性をはかりましょう。換気扇を交換したあとのアフターフォローサービスをしているかどうかも、しっかり確認しておいてください。

まとめ

これまで、換気扇の風量の求め方や選び方をご紹介してきました。換気の方法には、24時間ゆるやかに換気を続ける「常時換気」と、必要に応じて瞬間的に換気をする「局所換気」があります。設置する場所や目的によって必要な風量は違うので、お部屋にあった風量の換気扇を選びましょう。羽根の種類に注目するとより選びやすいですよ。

「自分で選ぶのは難しそう」「自分で換気扇の交換をするのは不安」と感じる場合は、業者に依頼することでスムーズに作業をおこなってもらえます。まずは一度、相談してみてはいかがでしょうか。

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